株式会社HELIX
アシスト(株)×(株)HELIXの
パートナーシップPARTNERSHIP
– 福島の再生と持続可能な社会へ –
アシスト株式会社と株式会社HELIXとのパートナーシップは、東日本大震災後の福島の復興と発展に寄与していくという経営者同士の強い意志に基づいて決定されました。この協業により、廃炉に関わる廃棄物処理の新しい技術および環境提供を目指し、双方の強みを最大限に活かしていきます。
株式会社HELIXは、安定した水プラズマ技術で特殊な廃棄物を分解して処理するという革新的な技術の研究開発を行っています。これまでの経験と研究成果を基に、廃棄物処理の課題に対して最適な解決策を提供します。
この協業において、アシスト株式会社は対象物に関する専門的な知見の提供と廃棄物処理作業の管理を担い、株式会社HELIXは水プラズマ廃棄物処理製品の提供と管理を担います。両社が連携することで、新しい技術の早期実用化を目指します。
株式会社HELIXについてABOUT

後世に美しい地球を引き渡す
- 環境保全と持続可能な社会の実現に向け、「水プラズマ」技術を核とした革命的なソリューションを提供します。
- この技術により、難処理廃棄物(例:オイル廃棄物)や有害化学物質(例:PEAS)などを、安全かつ効率的に分解・処理できます。
水プラズマ技術とは
環境負荷を低減する革新的技術
水プラズマ技術は、超高温のプラズマを用いて廃棄物を分解し、安全かつ効率的に処理する最先端技術です。特に、難処理廃棄物(例:オイル廃棄物)や有害化学物質(例:PFAS)の処理に優れた性能を発揮し、環境保全に貢献します。
水プラズマ技術の特長
高温分解 | 約10,000℃~1,000℃の高温で廃棄物を瞬時に分解 |
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無害化処理 | 有害物質を安全な形に変換 |
エネルギー回収 | 処理過程で発生するガスをエネルギー源として活用可能 |
多様な廃棄物に対応 | 産業廃棄物や化学汚染物質の処理が可能 |
水プラズマ技術の活用分野
産業廃棄物処理 | オイル廃棄物、電子部品廃棄物 など |
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環境汚染物質処理 | PFASなどの有害化学物質 |
エネルギー創出 | プラズマ分解ガスの再利用 |
持続可能な未来への貢献
水プラズマ技術の普及により、廃棄物のリサイクルが進み、資源循環型社会の実現が可能になります。これにより、以下のような社会的価値が生まれます。
期待される効果
環境保護 | 廃棄物の削減と有害物質の無害化 |
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資源の循環利用促進 | 廃棄物から新たなエネルギーを生み出す |
CO₂排出削減 | 処理過程で発生するガスを再利用することで、CO₂排出の大幅な低減が期待される。さらに、持続可能なエネルギー活用につながり、環境負荷の軽減に貢献できる。 |
経済的メリット | リサイクル技術の発展による新たな産業の創出 |
プラズマとは
プラズマとは物質の第4の状態

固体→液体→気体→プラズマ(電離)
原子と電子が自由に運動している状態
HELIXは、水を原料にしてプラズマを生成します(水プラズマ)
HELIXの水プラズマ

瞬時に2万℃(最高温度)のプラズマが発生し、酸化力の強いOHラジカルが有機物の分解に効果的に作用します。分解後は、有害な物質への再結合を防ぎ、安全に処理が行えます。また、操作は非常に簡単で、電源のON/OFFだけで廃棄物処理を行うことができ、効率的かつ適切に処理が可能です。
水プラズマによる有機物の分解について
-
ラジカルの発生土地の形が変形している場合
水分子がプラズマ化
→ 強い酸化力のラジカルが発生
※特にOHラジカルは非常に強力な酸化力 -
有機物を分解(炭素の結合を切断)
ベンゼン環の結合を原子レベルで切断
-
有害な物質への再結合を防ぐ
水プラズマ(H₂O)のHやOと有機物から切り離されたCやHが結合し、H₂、H₂O、CO₂などが生成され排出される。
水プラズマ温度分布

水プラズマ温度分布
噴出口付近約20,000℃
九州大学にて測定『応用物理』第87巻 第12号
水は、2,000 K以上で分離し、酸化力の強いOHラジカルは3,000 K~4,000 Kの間で多く発生する。ほとんどの有機物はOHラジカルによって分解することができる。
発電所内での難燃性作動油の無害化処理装置のご提案
難燃性作動油は、非常に燃えにくく、自己消火性を持つ特殊なオイルです。主に火力・原子力発電所などのタービン制御装置の作動油として使用され、定期的に抜油交換することが求められます。
リン酸エステルなどの化学成分が含まれており、通常の焼却処理を行うと、これらの成分が反応し大量の黒煙を発生させるため、環境や人体への影響を考慮し特別な注意が必要です。
水プラズマによる分解
廃油中のリン酸エステルを焼却せず化学反応で分解するため、黒煙の発生を抑え環境負荷を低減
装置の特長
- 処理装置がコンパクトであり、移動可能なタイプもあるので廃棄物を持ちださずに現地で処理可能
- 処理後の二次廃棄物が少なく、効率的な廃棄物管理が可能
総合ソリューション
HELIXの水プラズマは、有機物を分解する効果が大きいので、廃油中のリン酸エステルを焼却するのではなく、「水プラズマにより分解」します。
液体処理の一例:特殊ノズルを使い液体を処理
特殊なノズルで、液体を直接プラズマトーチ内に投入して処理する。ノズルは水冷構造のため、プラズマの熱による影響を受けず安定した状態を保つ。

廃棄物供給の一例
トーチ外側に供給ノズルを取付
トーチに水で冷やされているのでノズル冷却
水プラズマだから可能な取付方法
水プラズマ原水でノズル冷却 特許7583473

約15,000℃付近に処理対象を投入
- 水(H₂O)は、酸化力の強いラジカル状態になる
- 熱とラジカルの2つの作用により、対象を分解する
PFAS処理について 既存処理技術との掛け合わせのご提案
従来技術と役割を分担することでコスト効率の向上を追求し、PFAS分子(短鎖・長鎖を問わず)を幅広く分解でき、従来技術の限界を補完します。
処理技術 | 役割 | 概要 |
---|---|---|
活性炭 | 捕捉に特化 | 既存施設に広く採用 |
逆浸透膜 | 濃縮に特化 | 既存施設に広く採用 |
水プラズマ技術 | 分解に特化 | 既存施設へ追加設置が容易 既存インフラの改修を最小限に抑える。 スケーラブルな運用が可能 濃縮PFASを無害化し、廃棄物の量と二次汚染のリスクを最小化 |

持続可能なソリューション
従来技術と水プラズマ技術の融合は、廃棄物を無害化し、環境への影響を最小限に抑える持続可能な処理プロセスを実現します。
固体処理の一例:粒状または粉状汚染物処理
粒状または粉状の汚染物から処理対象を温度差を利用して分離・除去する
処理装置一例:回転するドラムの中心にプラズマを照射し、処理対象を内壁で攪拌・滞留させることで、直接または間接的にプラズマの熱を利用して昇温させます。
特許出願中 特願2024-082456

利用用途
- 活性炭からのPFAS除去
- 汚染土壌からの放射性物質除去
水プラズマを用いた処理装置開発の例
-
トラック型
移動型水プラズマ処理用
-
コンテナ型
大量保管してある有機物の処理用
処理対象、量、要望、設置場所、用途に応じてご提案いたします。
処理装置構成(コンテナ型)

20ftコンテナ2つに、電気供給部、水供給部、処理部、排気部を搭載プラズマの発生と排出される気体を急冷させる制御が行われる

安全性:システム(制御と管理)と二重構造
処理装置は、システム面と構造面から安全性を配慮しています。
システム…装置の制御と管理
プラズマは電気のON/OFFで制御されており、照射と停止はボタンで操作
装置内の温度・水温は管理モニタリング
装置排気温度の管理
プラズマ発生時20,000℃➡装置排気20℃~40℃(季節による)
二重構造…処理時の安全性向上と騒音の抑制

プラズマトーチを覆う密閉ボックスとコンテナドアを閉じる二重構造
一般的な処理対象に関する情報
(研究論文・技術レポートより)
処理対象 | 水プラズマ処理データ | |
---|---|---|
PFAS | 処理効率 | 95%以上 |
エネルギー消費 | 処理1kgあたり約10~30kWh程度 | |
副生成物 | 無害なガス(CO₂、水蒸気、フッ化水素) | |
廃プラスチック | 処理効率(*2) | ほぼ100% |
生成物(*2) | 合成ガス(H₂、CO)、固体残渣(カーボンブラック) | |
エネルギー消費(*2) | 約20~40kWh/t | |
廃油および油汚染廃棄物 | 処理効率(*2) | 99%以上 |
生成物(*2) | 合成ガス(H₂、CO) | |
コスト(*2) | 1トンあたり約数百ドル~1000ドル | |
PCB(ポリ塩化ビフェニル)含有廃棄物 | 処理効率(*2) | 99.9999%(6桁除去効率)を達成 |
副生成物(*2) | 無害な塩素化物や水蒸気 | |
エネルギー消費(*2) | 約30~50kWh/t | |
医療廃棄物 | 処理効率(*2) | 感染性病原体や有機廃棄物を完全分解 |
生成物(*2) | 無機成分(灰) | |
エネルギー消費(*2) | 約50kWh/h | |
染料や化学薬品廃液 | 処理効率(*2) | 化学結合をほぼ100%分解 |
生成物(*2) | 主に二酸化炭素や水 | |
エネルギー消費(*2) | 約10~20kWh/m³ |
*1 水中難分解性物質の低環境負荷処理に挑戦する放電プラズマ技術 J. Plasma Fusion Res. Vol.100, No.3 (2024)
*2 マテリアル工学およびエネルギー・環境工学を進展させる熱プラズマの生成と計測 4.水プラズマによる廃棄物からの水素製造 J. Plasma Fusion Res. Vol.95, No.1 (2019)
特許一覧
種類 | 名称 | 登録番号 |
---|---|---|
特許 | 車載式水プラズマ有害廃棄物処理装置 | 特許第4432086号 |
特許 | 低レベル放射性イオン交換樹脂の廃棄処理方法 | 特許第4403240号 |
特許 | 渦水流発生器 水プラズマ発生装置 分解処理装置 分解処理装置搭載車両及び分解処理方法 |
特許第6035438号 |
国際出願番号 PCT/JP2016/088498 欧州特許庁へ出願済 |
||
特許 | 分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理方法 | 特許第6629705号 |
特許 | 渦水流発生器、水プラズマ発生装置、分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理方法 | 特許第6668219号 |
特許 | 溶射装置搭載車両 | 特許第6820598号 |
特許 | 分離処理装置 | 特許第7171082号 |
特許 | 水プラズマ発生装置及びこれに用いられる通電部材、水プラズマ発生方法 | 特許第7391370号 |
特許 | 分離処理装置 | 特許第7420197号 |
特許 | 分解処理装置及びこれに用いられる冷却装置 | 特許第7502766号 |
特許 | 水プラズマ発生装置及びこれに用いられる通電部材、水プラズマ発生方法 | 特許第7557903号 |
特許 | 分離処理装置 | 特許第7583473号 |
特許 | 分離処理装置 | 特許第7606248号 |
特許 | 分離処理装置 | 特許第7606249号 |
意匠 | 水プラズマ発生装置用水流発生器 | 意匠登録第1556775号 |
意匠 | 水プラズマ発生装置用水流発生器 | 意匠登録第1557526号 |
意匠 | 水プラズマ発生装置用水流発生器 | 意匠登録第1557527号 |
意匠 | 水プラズマ発生装置用陰極保持器 | 意匠登録第1670495号 |
意匠 | 加熱装置用材料供給器 | 意匠登録第1779843号 |
国際特許 | 名称 | 登録番号 |
---|---|---|
中国 | 渦水流発生機、水プラズマ発生装置、分解処理装置、 分解処理装置搭載車両及び分解処理方法 |
ZL20168007902.2 |
中国 | 渦水流発生器、水プラズマ発生装置、分解処理装置 | ZL202010772919.8 |
豪州 | 渦水流発生機、水プラズマ発生装置、分解処理装置、 分解処理装置搭載車両及び分解処理方法 |
2016384478 |
米国 | 渦水流発生機、水プラズマ発生装置、分解処理装置、 分解処理装置搭載車両及び分解処理方法 |
11065491 |
米国 | 分解処理装置、分解処理装置搭載車両及び分解処理法 | 12011629 |
米国 | 渦水流発生機、水プラズマ発生装置、分解処理装置、 分解処理装置搭載車両及び分解処理方法 |
12011630 |
他、審査中及び申請準備中案件有